ファーミングする際、2つのトークンを組み合わせてLPトークンを作ります。しかし、これが意外に厄介です。そこで、何が厄介なのか、そしてZAP(ZAPPING)するとどのように便利なのかを確認します。
ZAPが便利な理由
最初に、ZAPの存在しない世界(従来型)でLPトークンを作る例を考えてみましょう。
例
手元にSPIRITがあります。そして、その一部をFTMと交換し、この2種類を組み合わせてLPトークンを作ります。
これを図解すると、下の通りになります。
ここで必要なのは、SPIRITの一部をFTMに交換するという作業と、これら2つを組み合わせてLPトークンを作るという作業です。
実は、無駄なくこの作業をしようと思うと、難易度が高いです。
なぜなら、LPトークンを作るには、2つのトークンの価値が同じになるようにそれぞれの数量を調整しますが、トークン価格は常に変動し続けているからです。
例えば、どれだけのSPIRITをFTMに交換すれば良いか、事前に計算したとしましょう。しかし、その通りに実行したとしても、価格は常に変動しているので、期待した数量のLPトークンを作れないことがしばしばあります。
すなわち、SPIRITが余ってしまったり、FTMを多く作りすぎてしまって使い道がなくて困ったりします。
しかし、ZAPを使うと無駄なくLPトークンを作れますし、作業工程が少なくて済むので変なミスをする可能性も減らせます。
ZAPでLPトークンを作る方法(SpiritSwap)
では、SpiritSwapを例にして、ZAPの使い方を確認します。下のメニューで「Exchange」を選択します。
次に、上にあるメニューから「Zap」を選択しますと、下のようにZapper(=Zapするツール)が起動します。
このZapperは、「左側に表示してあるトークンの一部を別のトークンに交換して、LPトークンを作ります」という機能です。
左側にFTMが表示されていますが、今回の記事ではSPIRITを元のトークンにして解説していますので、SPIRITと入れ替えるためにFTMのロゴ部分をクリックします。すると、選択可能なトークンが出てきますので、SPIRITをクリックします。
次に、Zapperの右側「Select an LP token」をクリックします。すると、下の通り数多くの選択肢が出てきますので、矢印部分に「spirit」と入力して選択肢を絞ります。
その結果、下の3つの選択肢が出てきましたので、「WFTM/SPIRIT」をクリックします。
すると、下の通りZapperの画面に戻ります。左側にSPIRIT、右側に目的のLPトークンになっていることを確認したら、矢印部分をクリックして実行します。
なお、下の画像では矢印部分が「Unlock Wallet」となっていますが、これは筆者が自分のウォレットとSpiritSwapを接続していないためです。ただ今、ステーキングに特化してSPIRITを増やすことに注力していますが、十分に貯まったらZapしてみようと思います。
ちなみに、作成可能なLPトークン一覧を見ますと、SPIRITを含んでいないものも数多く掲載されていることが分かります(下に再掲)。これが意味するのは、「交換前のトークンを含まないLPトークンの制作も可能」ということです。
ZAPに対応したトークンを1種類持っていれば、簡単にLPトークンを作れますので、とても便利です。
注意点
Zapは極めて簡単にLPトークンを作れますし、無駄なトークンの発生を防げる点で有効ですが、一つ注意点があります。それは、手数料です。
実際にZapを使ってみると、手数料が意外に高くつくことに気付くでしょう。この理由は、LPトークンを作るにはいくつもの処理が必要で、それを1クリックでまとめて実行しようとしているからです。
まとめて表示されるから手数料が高く見えてしまいますが、実際にはそうではありません。
ZapperでLPトークンを作る場合
上はSpiritSwapを例にしましたが、ZAP専用ツールもあります。その名は「Zapper」です(リンクをクリックすると、ホームページに移動します)。
使い方はとても簡単ですので、概観しましょう。
上のリンクをクリックしてホームページに移動し、ウォレットを接続したら、下のメニューにある「Pool」をクリックします。
すると、下の画面に移動します。左側の赤い四角は、対応しているネットワークを示しており、イーサリアム・ポリゴン・BSC(バイナンス・スマート・チェーン)の3種類です。ここでは、とりあえずイーサリアムを選択しています。
そして右側の赤枠は、Zapperで作れるLPトークンの一覧です。例として、一番上の「3 Pool Curve」を作ってみましょう。これは、DAI・USDC・USDTの3種類で作るLPトークンです。
矢印の先の「Invest」をクリックします。すると、下の画面に移ります。
ここではウォレットと接続していませんので、矢印の先の数字は赤色になっていますが、実際にウォレットを接続して交換したい数量を入力すると、3つの仮想通貨に自動的に分配されます。
その内容で良ければ、一番下の「Confirm」をクリックしてLPトークンを作ります(完成したLPトークンは、自分のウォレットで保存されます)。
このツールは汎用性が高いので、便利です。