仮想通貨を検索で調べると、盗難事件をいくつも見つけることができます。
このリスクが現実となってしまい、自分の資産を盗まれた!としたらどうしましょうか。…というときのために、仮想通貨の世界にも保険がありますので確認しましょう。
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仮想通貨の保険【InsurAce Protocol】
仮想通貨の保険にはいくつか種類がありますが、ここでは InsurAce Protocol を例にしてご案内します。その考え方は分かりやすいです。加入したい保険に加入して保険料を支払い、実際に盗まれたら申請して保険金を仮想通貨でもらうという仕組みです。
この保険、サービスを運営する側としては保険金詐欺が心配なところですが、取引記録は全世界に広く公開されており、誰でも取引内容を確認できます。
よって、火災保険等と比べて大掛かりな人員や機構を必要とせず、比較的運営しやすいのでは?と予想できます。
保険内容の見方
下の例はInsurAce Protocol で加入可能な保険で、Compoundでの事件・事故に対応しています。
ここに書かれている内容を、確認しましょう。
保険対象の名称の下に、「Smart Contract Vulnerability」(スマートコントラクトの脆弱性)とあります。この部分は、どのような内容に保険が付保されているのか?を示します。
この部分は保険対象によって変わっており、取引所に対する保険なら「Custodian Risk」(取引所が保管していた仮想通貨が、ハッキング等によって盗まれるリスク)などとなります。
安全性と保険料率
その下にある「Security Rating」は、保険の対象となっているサービスがどれほど安全か?を示しています。Compoundは星5つですから、最上級の安全性という判定です。
この安全性を受けて、日々の保険料が決まります。上の例の場合、保険で保全した金額全体に対して1日あたり0.0068%が保険料となります。
安全性が低ければ低いほど保険料が上がっていきますので、このサービスを使わないとしても、自分が使っているサービスの安全度はどれくらいだろうか?を知る目安になります。
ちなみに、1日あたり0.0068%はどれくらい高いか?(あるいは安いか?)ですが、1日あたりでは分かりづらいので1年あたりに直すと、2.482%となります。
例えば、年間収益率が数%程度なら、この保険に加入する意味はあまりないと評価できます。なぜなら、1年かけて得た収入のほとんどを保険料として支払う必要が出てくるからです。
その一方、収益率が2桁%で投入金額も大きいなら、保険の利用を検討できそうです。2.5%弱の保険料で安全を確保できるなら買いだ!と思えるかどうかが、加入の判断基準となりそうです。
そして最後の Capacity は、加入限度額です。
InsurAce Protocol の安全性
保険加入に際して考えるべき点は、保険内容そのものに加えて、「その保険を提供しているサービス(プロトコル)は安全か?」です。
日本の巨大かつ著名な保険会社ならば、とりあえず経営破綻はないだろうと期待して生命保険や火災保険等に入りますが、仮想通貨の世界の保険ではそういうわけにはいきません。
この点は開発者も把握しているようで、下の画像にあるように、トップページにaudit(監査)結果につながるリンクを設定しています(AUDITED BY …の部分)。
また、1社だけでなく2社からauditを受けており、このサービスの安全性をユーザーにアピールしたいという意図が分かります。その他の点でも確認してみます。まずは、ツイッター。
ツイッター解説は2020年11月、フォロワー数1.4万ですから、仮想通貨の世界で一定以上の注目を集めていることが分かります。
また、DeFiサービスの一つ SpiritSwap では、公式サイト上で InsurAce の案内を出しています。すなわち、この保険はDeFiサービスの一つとして地位を築いていることが分かります。
アフィリエイト報酬をもらう!
ちなみに、InsurAceのホームページを見ると、あちこちにアフィリエイトの案内があります(下の画像は案内の例)。
アフィリエイトとは、InsurAceを紹介したウェブサイト等を通じて誰かが契約してくれたら、そのウェブサイト等の運営者に報酬を差し上げます!というサービスです。
InsurAceのアフィリエイトはさらに一歩踏み込んでいて、「紹介しているサイト等を経由して加入したユーザーにも、報酬を差し上げます」という内容になっています。
すなわち、アフィリエイトを使って加入すべきだという結論になります。
- 報酬をもらえる人:当ブログ運営者とサービス加入者の両方
- もらえる仮想通貨:INSUR
- 報酬の額:保険料の5%
- もらえる時期:契約して保険料を支払った直後
もらったINSURはそのまま保有し続けて価格上昇を狙っても良いですし、取引所で売却することもできます。この記事を執筆した時点で、Huobi Global、Uniswap、1inch Exchange、Gate.io等で取引可能です。
保険の加入方法
では、保険の加入方法解説です。
step
1InsurAceに移動
下のバナーをクリックして移動します(アフィリエイト報酬を獲得できます)。
step
2保険商品を契約
移動先のホームページで、ウオレットに接続します(下の画像右上にある赤数字1)。
その後、赤枠2の中から希望する商品を選びます(各商品の「Select」をクリック)。種類が多いので、赤枠3を使って商品を抽出してから選ぶこともできます。
選んだら、赤枠4の丸いアイコンをクリックします。
次の画面で、契約金額や契約期間を決めます。
赤枠1で、基準となる仮想通貨を決めます。ここで選択した仮想通貨で支払い、保険金の受取もここで選んだ仮想通貨となります。そして、赤枠2で保険を掛ける金額、赤枠3で保険日数を入力します。
赤枠4で、契約内容のまとめが記されます(アフィリエイト報酬も表示されます)。リンク先を含めて確認したら、「Confirm」をクリックして契約完了です。
保険金請求方法
次に、保険金の請求方法です。
注意
- 保険金請求が可能なのは、保険期間と、保険期間終了後15日以内です。
- 実際にもらえるのは、保険契約金額を上限として、実際に被害を被った額です。
トップページのメニュー「Insurance」にマウスポインタを当て、プルダウン方式で表示される選択肢の中から「Active Covers」(有効な保険契約)をクリックします。
(下は公式サイトから持ってきた画像です)
損失の内容を簡潔に書いて(下の画像例では「flash loan attack」となっています)、「proof」(証明)部分をクリックして必要書類を確認してメールで画像を送付し、「Submit」(提出)をクリックします。
あとは、結果待ちです。
損失の証明
なお、何をもって損失の証明とできるか?ですが、公式サイトにいくつかの例示があります(例示ですので、これ以外でも証明に利用できる可能性があります)。
スマートコントラクトとIDOの保険
- 損失を被ったアドレスの残高が分かる部分のスナップショット(減少前と減少後の変化の様子が分かるように)
- セキュリティ専門家等による解説
- 残高が変化した様子が分かるトランザクション等の引用
- 被害を受けたウォレットアドレスを所有していることの証明 など
仮想通貨保管リスクの保険
- 残高の減少前・後の様子が分かる部分のスナップショット
- セキュリティ専門家等による解説 など
不正確な情報で申請すると却下の原因となりかねませんので、十分すぎると思える情報を提出するくらいがちょうど良いのでは?と予想できます。
仮想通貨の引出し方法
受け取った保険金等の残高は、下の画像の通り引出しができます。
まず、「Insurance」にマウスポインタを当て、プルダウン方式で表示される「My Claims」をクリックします。
すると、引き出し可能な仮想通貨の種類と金額が表示されますので、「Withdraw」(引出し)をクリックして引き出します。下の画像は0.0000になっていますが、これは引き出し可能な金額がないことを示しています。
まとめ
自動車を保有すると保険加入は義務であり、自宅を所有している人も、大半が火災保険に加入しているでしょう。その理由は、事故や火災等が起きると被害が甚大になる可能性があり、残された財産ではどうしようもなくなるかもしれないためです。
仮想通貨でも、同様のことが言えそうです。
すなわち、少額保有の場合は保険加入の必要性は薄いでしょうが、多額の場合は検討する価値があります。実際に加入すべきかどうかは、仮想通貨の金額や自己資産と比べた際の大きさなどを確認して決めることになるでしょう。