DeFi全般

DEXで上場廃止になる仮想通貨

2021年6月21日

日本の取引所では稀ですが、海外の取引所では仮想通貨の上場廃止が時々あり、これに該当してしまった仮想通貨は、その取引所での売買が不可能になります。

DEX(分散取引所)でも似たようなことが起きますので、その内容を確認しましょう(上場廃止にならない例もあります)。

DEXでの上場廃止とは

DEXは種類が増える一方で全部を見渡すのは困難ですので、最も有名なものの一つであるパンケーキスワップ(PancakeSwap)の例を確認します。

パンケーキスワップで売買可能な仮想通貨は多数ありますが、開発者が「この仮想通貨を上場廃止にします」とアナウンスするわけではなく、下のツイートのようにファーミングの報酬をゼロにすることによって事実上の上場廃止を実行しています。

上のツイートの趣旨は、以下の通りです。

下の画像の通り、明日、パンケーキスワップはファーミング報酬を調整します。

目的は?

下の2種類の報酬を減らし、
・流動性が小さい、取引高が小さい
・流動性が大きすぎる

こちらの報酬に付け替えます
・報酬が小さい主要通貨ペア
・プール(ステーキング)で使用

実際に報酬を減らされた仮想通貨を見ますと、草コインを含む通貨ペアばかりです。よって、多くは「流動性が小さい、取引高が小さい」に該当するのでは?と予想できます。

SWAP方式のDEXの仕組み

なお、上のツイートを理解するには、SWAP方式を採用しているDEXの仕組みをざっくりと知っておく必要があります。そこで、下のイメージ図で確認します。

DEX

DEXは顧客の求めに応じて仮想通貨を交換しますが、DEX自体が仮想通貨を最初から保有しているわけではありません。そこで、投資家から2種類の仮想通貨をペアにして借ります。

ペアで借りる理由ですが、投資家が売買するのは仮想通貨のペアだからです。上の例でいえば「BNBを売ってCAKEを買う」または「CAKEを売ってBNBを買う」という取引をしますが、その取引をするには2種類の仮想通貨が必要です。

そして、顧客がDEXに支払った取引手数料の大半を、投資家に報酬として還元します。この報酬目的に、多くの投資家が集まっています。

報酬がゼロになると

さて、話を戻しまして、上のパンケーキスワップ公式のツイートを見ますと、「Current(現在)」「New Weight(新しいウェイト)」の2項目があります。

これは、基準値の何倍の報酬を実際に分配するか?という数字です。0.1だったら、基準値の0.1倍だけ報酬が割り当てられます。

ということは、「New Weight(新しいウェイト)」の数字が0になったら、報酬は文字通りゼロになります。すなわち、リスクを取って仮想通貨を貸し出してくれた投資家への還元は、何もありません。

こうなると、投資家はその通貨ペアをDEXに預けても無意味ですし、有害でもあります(別の通貨ペアに交換して投資すれば儲かっているはずなのに、そのままにしていることで利益の機会を逃してしまうから)。

よって、その仮想通貨を貸し出す投資家は誰もいなくなり、DEXでの交換ができなくなるはず…すなわち、事実上の上場廃止です。

しかし、取引可能

では、過去に報酬がゼロになってしまった通貨ペアの交換ができるかどうか、wSOTEを例にして確認してみました。すると、下の通り、1wSOTE=0.00694034BNBで交換可能という表示が出ました。

exchange

これはどういうことか?ですが、wSOTEとBNBのペアを貸し出している投資家が存在する、という意味でしょう。

報酬ゼロなのに貸し出している理由は、貸し出したこと自体を忘れて放置しているか、報酬をゼロにしますという公式発表を見ていなかったか、突然の病気等になってDeFiにアクセスできない…そんなところでしょう。

とはいえ、そういう人は多くないと予想できますので、大きな額の交換はできないと予想できます。

上場廃止の仮想通貨を持っている場合

では、報酬がゼロになった仮想通貨を保有しているとしたら、どうすれば良いでしょうか。

儲けることを考えるなら、ゼロになったらどうする?でなく「報酬がゼロになる前に、その仮想通貨をDEXで売り払う」が良さそうです。

なぜなら、報酬がゼロになる理由は人気がないからであり、人気がないから、取引高が少なくて流動性も小さくなり、結果として報酬がゼロになります。

そして、人気がないということは、その仮想通貨の価値は大幅に下がっているはずであり、そのまま持ち続けても見込み薄だと予想できます(開発者が頑張って盛り返す可能性はありますが)。

そこで、報酬の割り当てが無くなってしまう前に売り払います。

では、報酬がゼロになる予兆をどうやって把握するか?ですが、パンケーキスワップ公式のツイートが参考になります。報酬は最初は基準値の1倍ですが、取引の状況に応じて変化していきます。

そして、いきなりゼロになることはなく、0.5倍→0.1倍→0という感じで推移する例が多いです。

そこで、報酬が0.5倍になったら警戒(または売却も可)、0.1倍は売り払ってもOK、0倍になる前に完了という感じにすると、暴落して大損になる前に撤退できるかもしれません。

Uniswapでも取引できるが

ちなみに、自由度が高くて人気もあるUniswapなら、上場廃止なんてないので自由に売買できます。

しかし、DEXの世界で成功を収めているPancakeSwapでサヨウナラされてしまったのに、Uniswapでは大盛況!…というのは、考えづらい事態です。

そこで、「外形的には売買できるけれど実質的にサヨウナラされている」という状態になる前に、自己資金を少しでも守るように行動するのが良さそうです。

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